絵本翻訳教室へようこそ

絵本翻訳教室へようこそ

作者:灰島かり
発売日:2005年5月30日(初版)
出版社:研究社
ジャンル:実用書
その他:翻訳者であり、絵本・児童文学の研究者でもある灰島かりさんの、絵本翻訳をするための入門書。

こちら、絵本翻訳に興味がある方はぜひ!


私は翻訳の仕事に携わるようになってから、いつか年を取って時間ができたときに、旅行がてらまだ日本語訳の出ていない絵本を海外へ探しに行って、企画書を書き、出版社に持ち込んで、一生に一冊でも翻訳絵本を出版できたらなぁ・・・と密かに思っていました。
とっても興味はあったものの、それまで翻訳の勉強をしてきたわけでもなく、大学や翻訳学校にもまったくつてはありません。
出版翻訳にありつくには、自分で企画書を書いて持ち込むしかないのだろうと、素人ながらにわかっていましたし、この忙しい生活の中でそれが仕事になるとも思えず、詳しいことを調べる気さえありませんでした。
この時点で版権という言葉さえ聞いたことがありませんでした(^^;
(版権については、またどこかで改めてm_ _m)

転機は、翻訳者や翻訳者を目指す方々が集まる団体の勉強会に参加させていただいたことで訪れました。
ここから具体的な夢として少しずつ活動を始める決心をするのですが、それはまた別の機会に。
その団体は、毎月一回、勉強会を開かれているのですが、毎回メンバーの中から講師を選び、その講師が課題を決定する形で進めます。
その回は、実際に絵本を出版されたことのある方が講師ということで、平日でしたがパート仕事を休みにし、すぐさま参加希望を出しました!
講師の方は大学の教授から推薦をもらってその絵本を翻訳されたそうですが、そこでのお話はもう何もかも、目をキラキラさせてしまううれしい情報ばかりでした。
その日、私は子供のお迎えで途中退席したので講師の方と直接お話はできなかったのですが、持っていらした本はちゃーんとチェック、メモして帰ったのです。(笑)
この本はその中の一つ。
(目ざとい。(笑))

長い前置きになりましたが(^^;
主に、著者である灰島さんの翻訳教室に通う6人の生徒さんとともに、シャーリー・ヒューズの「ALFIE GIVES A HAND」という絵本を翻訳し、解説していくという内容です。
絵本とはどんな風に翻訳するのか、私は「絵を読む」という視点に目からウロコでした!
当たり前と言えば当たり前なのでしょうが、やっぱりどうしても字面を追ってしまうというか、言葉・文を見てしまうんですね。でも絵から読み取ることページの繋がり具合言葉や文以外にも見るべきたくさんの要素があることを学びました。

各章の終わりにはコラムがあって、翻訳のいろいろな情報や豆知識が書かれています。
これだけでも興味深い内容ばかり。
趣味でも仕事でも、絵本翻訳に興味のある方にはぜひ読んでいただきたいです。

ちなみに私はAmazonで買いましたが、その時には新品はありませんでした。
2012年に第3版が出版されたようですが、そこから絶版になっているのでしょうか・・・。
今、確認すると、新品が1点出品されていましたが、5500円+送料と定価よりもかなり高額になっていました。
全国の図書館にあるかどうか確認はできていませんが、欲しい方は早めに入手されることをお勧めします!

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