日本語の作法
作者:外山 滋比古
発売日:2008年10月8日
出版社:日経BP社
ジャンル:エッセイ
その他:著者は英文学者、言語学者、その他さまざまな肩書を持つ。本書は「日経ビジネス アソシエ」に2005年から2008年までに掲載された連載コラムより抜粋、収録されたもの。
日本語の本をいろいろと検索しているときに見つけた本書。
おもしろそうだな、勉強になるかな、と購入してみました。
おすすめの本とラベリングしていますが、読んでみた結果Mockはおススメしません(^^;
結論を言うと、お年を召した方の愚痴にしか聞こえなかった・・・というのが本心です。
Mockもどちらかと言えば著者の考え方に近いし、日本語やそれに伴う文化を守りたいと思っている人間です。そして、著者も新しいことを受け入れる姿勢があり、全体的に書いてある内容はどれも共感できるものでした。
が、何かに対して「こういったことは問題だ」、「これではいけない」と書いておいて、では「どうすれば良いのか」という著者の意見なり結論なりが書かれていないで終わってしまう項目が多く、残念ながら著者が提起した問題に対して学ぶところがなかったのです。
「そこは自分で考えろ」ということなのかもしれませんが、Mockには不親切としか思えなかった。
元来、日本ではどうすることが良しとされてきたのか、言語学の大先生がどう考えているのかはとても知りたいところでした。
Mockは何事においても建設的でありたいと思っています。問題があったとしても前を向いて進みたい。
世の中には自分の生まれ育った言語や文化に興味のない人だってたくさんいます。
それを否定したってどこにもたどり着けないと思うのです。どんなに啓蒙活動をしたってみんなが興味を持って問題意識を持って、自分の大切な時間を使って考えていくなんて無理。
愚痴ってても仕方ないと思うのです。
よかったのは、辞書を「読む」人の話が出てきたことです。
「舟を編む」を読んだ時からMockも辞書を読んでみたいと思っていたのですが、実現しないままその思いは埋もれてしまっていました。それを思い出させてくれました!
そして、もしかしたら読むタイミングが違っていたのかもしれません💦
追ってご紹介したいと思っている「日本語の作文技術」という本。10年前に読んだときには面白いとは思えなかったけれど、最近読んでみて、勉強になることばかりで一生のバイブルになるなと思っています。
理由としては、恐らく自分で日本語を書く仕事を始めたからだと思います。
見えなかったことが見え始めたから。成長した新しい目で読めば素晴らしいものだとわかったのでしょう。
自分の置かれた状況や経験してきたことで、見えるものも随分変わります。
この本も、Mockがもう少し年を取れば違った見え方がするのかもしれません。
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