東京トイボックス・大東京トイボックス

東京トイボックス 全2巻
大東京トイボックス 全10巻

作者:うめ(小沢高広・妹尾朝子)
概要:雑誌「モーニング」にて2005年から「東京トイボックス」(単行本全2巻)が連載開始。連載打ち切りにより2006年から雑誌「コミックバーズ」にて続編となる「大東京トイボックス」(単行本全10巻)の連載が始まった。ゲーム開発者が主人公の、ゲームを愛しゲームに賭ける若者たちの熱い物語。

現在ひょんなご縁からゲーム翻訳をさせていただいているMock。
ですが、ファミコン第一世代真っただ中を通ってきたはずがこれまでゲームにはほとんど関わったことがありませんでした。
ここにきて仕事をしながらよく出てくる用語などを勉強していっていますが、それだけではいまいち全体像が把握できず・・・。
「あなたのお仕事は翻訳なんだからそこだけやってればいいんじゃないの?」と言うお声も聞こえてきそうですが、(人によるかもですがMockの場合は)全体の流れを俯瞰で見られるようになった方が仕事がかなりやりやすいと思っています。
そこでゲーム業界とはどんなものかを勉強すべく本を探していました。
いろいろ出て来るものの、この業界ってちょっと前の年だと廃れた情報になっていたりするんですよね・・・。
で、うまく読んでみたい本に出会えないまま時間が過ぎて行ったのですが、この間偶然この漫画を見かけ、迷った末に購入してみました!

ところでMockはゲームのパブリッシャーと呼ばれる会社と契約しており、そこから海外インディーゲームの英日翻訳依頼をいただいております。
最初は、
「パブリッシャーとは何かしら・・・?」
初めて聞く言葉でした。
もちろん英語の「publish」から来ている言葉だろうから、「出版」的な?ぐらいは想像ついたのですがはっきりとはわからず。
今は「さまざまなゲーム機やプラットフォームでのゲームの発売、それに伴う宣伝広告などを担う会社」かなと思っています。
そしてこのストーリーにもパブリッシャーが登場します!
開発会社とパブリッシャー。どうも巷ではそれぞれの特性から「弱者の開発会社VS強者のパブリッシャー」という構図ができているらしく、発売などの手続きについて詳しい知識のない開発会社から搾取するのがパブリッシャーという印象を持つ人が多いとか。
話だけは聞いていたのですが、実際にどんな感じなのかがこれを読んで明確に理解できました(^^;
でもお互いに知識やスキルがない部分を補い合っているのだから、健全な関係であってほしいですね。
その他、ゲーム業界の実情や専門用語的なものがたくさん出てきて、その多くに注釈がついていたのでMock的にはとても勉強になりました!
もちろんフィクションで漫画ですから、知りたいことを網羅できる類のものではないですが、手始めに読むものとしては十分満足でした。

さてこの物語の主人公は大きなゲーム会社を志半ばで逃げるように去り、小さな開発会社を立ち上げたゲームプロデューサー。
幼馴染や古くからの仲間たち、新入りスタッフなどみんなが彼の才能と熱い思いに魂を揺さぶられながらも、社会の現実との狭間でそれぞれの思いは交錯していきます。
部活ノリなチームプレーや大人になる葛藤、仕事や恋愛など、ゲーム業界の話というのを抜きにしても十分楽しめる作品でした。
Mockも40過ぎですが久しぶりに熱い気持ちになりました(^^;
ゲーム大好きな子どもにも読ませてあげたいところですが、ちょっとだけ大人の恋愛模様も出て来るので、今は中学生ぐらいになってからかなと思っています。
おススメです!
現在、Kindle版は無料読み放題のようです!
Kindleで読書される方はぜひ!!↓

大東京トイボックスのコミック(紙)版のセット売りもありました。↓

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