赤毛のアン

赤毛のアン

作者:モンゴメリ
訳:村岡 花子
発売日:2008年2月25日
出版社:新潮文庫
ジャンル:児童文学
その他:原題『Anne of Green Gables』。カナダ文学。日本では1952年に三笠書房から初めて出版されている。

トム・ソーヤーに引き続き、こちらも日本中に知らない人はいないんじゃないかというくらいの名作中の名作ですね!小さなころに子ども用に書かれたものを読んだ記憶はあるのですが、アンが孤児だというくらいしか覚えておらず、今回、初めて読むワクワクが止まりませんでした!

訳書を選ぶ

原書であるAnne of Green Gablesが出版されたのが1908年、日本で訳書が最初に出版されたのが1952年という古い物語であり、今回の村岡花子訳の他にもたくさんの翻訳者さんが訳されたものが出版されています。しかし!「赤毛のアン」と言えば「村岡花子」というほど有名な翻訳ではないでしょうか。
余談ですが村岡花子さんと言えば、NHK連続テレビ小説の「花子とアン」の主人公で、このドラマは彼女の半生を原案としたお話だったそうですよ。(私は見ていませんが💦)
とにかく、村岡花子さんの名前があまりにも有名で、訳書を選ぶ際に迷いはまったくありませんでした。

あらすじ

カナダのプリンス・エドワード島を舞台にした、主人公の少女・アンの成長を描く物語。
孤児でつらい生活を強いられてきたアンは、手違いでマシュウとマリラという兄妹にもらわれることに。美しい自然に囲まれた家にもらわれることに心躍らせているアンと、彼女を愛しく思えてくるマシュウ。反対にマリラは、器量は悪く、空想の世界に浸ってはしゃべり続け、時には気に入らないことに癇癪を起すアンに最初は辟易する。
しかし、振り回されながらもお互いに心通わせはじめ、アンは美しく聡明な女性に成長していく。

美しい自然が見せる風景

まずは主人公・アンを魅了したグリン・ゲイブルスを取り囲む、島の美しい自然が大きな魅力と言えるでしょう。
アンは孤児で、マシュウとマリラ兄妹が住むグリン・ゲイブルスに手違いでもらわれることになります。兄妹は本当は、力仕事をするマシュウの手伝いとして男の子が欲しかったのですが、駅まで迎えに行くとなぜかアンが待っていたのです。駅からグリン・ゲイブルスへの自然豊かな美しい道のりで、アンの心は高揚していきます。
素晴らしい景色に夢中でしゃべりまくるアン。結果を知っていながらも、Mockは「お願い、この子を養子にもらうって決めてあげて!!」と必死にお願いしながら読み進めていました。(笑)
その後も、季節の移ろい、腹心の友であるダイアナと遊ぶ自然あふれる環境が鮮やかに描かれています。
どの光景も目に浮かぶようで、いつかMockもカナダのプリンス・エドワード島に旅行に行ってみたい!と思いながら読みました。
余談ですが、プリンス・エドワード島のアンの家は観光に来た日本人だらけなのだそうです。(笑)
「なんでこんなに日本人が来るのか?」と地元の人が訝しがったというエピソードもどこかで読みましたが、嘘か誠か!?
他の国の方々は読んでも実際に見に行きたいとは思わないのですかね~。

アンの魅力

このアンという女の子は本当に素晴らしい魅力を持っています。
全女子の憧れになるんじゃないかとすら思ってしまいます!
すごいところを箇条書きにしてみます。

  • 空想の名人で、それを言葉にして語ることもできる。
  • 見た目は良くないのに、人を惹きつける。
  • 自分の見た目が良くないのを嘆くことすら楽しんでいるよう。
  • 家事や手伝いなどなんでも嫌がらずしっかりこなす。
  • コツコツと勉強する。
  • いつも夢に溢れている。
  • 気に入らないことにははっきりと怒る。
  • 好きな人にはいつも「大好き」を表現する。

Mockとしてはちょっと似ているところがあるからこんなに惹きつけられるのかと思うのですが、顕著にまったく違うところは
「家事や手伝いなどなんでも嫌がらずしっかりこなす。」、「コツコツと勉強する。」
の2つ。はぁ~、ズボラの定め~。(笑)

終わりに

赤毛のアン、Mockとしては世界中の女の子みんなにおすすめしたいです!
そして、1回読んだら終わり、ではなくて、10年に1回くらいの頻度で読み返してほしいなと思います。
自分の生き方を考えたり、勇気づけられたり、マリラの悩ましい子育てに共感したり。年を取るごとにどれも魅力ある違った見え方を発見できるのではないかと思います。
本当に素敵な1冊!
ぜひ読んでみてくださいね^^

細田守監督がアニメを推薦!

2021年8月15日、この記事を書き終えたすぐあとに、日本テレビ系列の「世界一受けたい授業」に細田守監督が出演していらっしゃいました!
Mock家ではちょうど細田監督の「サマーウォーズ」を家族で観たところだったので、番組に出演していらっしゃるのを偶然発見して、みんなで見ていました。
すると、おススメのアニメ5選に「赤毛のアン」が!!
おススメポイントは、「印象づけ」と「客観性」とのこと。
「印象付け」について
第1話では、駅から家までの道のりでアンが喋りまくるシーンが延々と続き、この先の物語の舞台となる家に着かずに終わることでアンという主人公を強烈に印象付けているということでした。
「客観性」について
ここでは、「全世代が観て共感できる物語」という視点で述べられていました。細田監督も、このアニメを子どものころ、大学生のころ、社会人になってからと何度も見返しているそうで、その度に違う感じ方をするというようなことをおっしゃっていました。まさにMockが感じたことと同じだなと思いました!

このことから、「アンの魅力」と「全世代に響く物語」という、小説の魅力をそのままアニメでも再現されていることがわかりました。
Mockも早速、DVDを借りてきて家族と一緒にもう一度アンの世界を楽しみたいなと思いました!

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